設計における最高のツール

世の中には、設計のために数多くの手法が考えられ、それを補うために多くのツールが開発されています。UMLを扱うツールとしてはVisioJUDEが有名でしょうか。Eclipseにも著名なプラグインがあったはずです。
それぞれに利点はありますが、現状においてもっとも汎用的な究極のツールは何か、と考えてみます。臨機応変に、そのときどきに応じて最適なものを選べばよいというのは一つの考え方です。しかしながら、人は簡単な答を要求するものですし、未知の領域に挑戦するときは、あまりに不確定要素が多く、最適なツールを選ぶための情報が足りません。
さまざまなツールがありますが、どのツールにしても、多かれ少なかれ、使い方を習得するのが難しいという問題点があります。また、ツールによって表現内容に制限があります。その制限の内側であれば高い表現力で設計図を起こすことが可能なものがほとんどです。印刷すれば仕事で使えるレベルの図を出せるでしょう。しかし、それでは汎用的とは言えませんし、未知の領域において表現を身につけることは困難です。
では、このような状況下でもっとも汎用的な手段は何か。それは、紙とペンではないでしょうか。現在出回っているCRTは、大きなものでも21インチ程度です。作業領域はそのCRTの画面ないに限られます。デュアルディスプレイを利用してもせいぜいその2倍です。しかしながら、紙とペンならば、紙を並べればそれだけ多くのものを表現可能です。そして、出力部分よりも有効なのは、ペンによる入力です。あらゆるPCの入力インタフェースをはるかに上回る直感性を備えています。ペンを紙の上で引きずれば線が書ける、というのは、誰であれ小学生の頃から親しんでいるインタフェースです。もちろん、表現内容は自分自身の器用さや知識に直結し、それ以上のものは生み出せないと言っていいでしょう。しかしながら、汎用性の点で見た場合に、これ以上優れた表現手段は、現状見つからないのではないでしょうか。