再開発の目的

渋谷などを再開発するにあたって、よく大人向けの街への転換が図られるそうです。
そんなことをしたって無駄です。
きわめて単純な理由によって説明ができます。30代、40代の人はお金を持っていないからです。20代ならまだ自分の自由になるお金がある程度あります。人にもよるでしょうけど、実家から会社に通っている人なら、月に10万円くらいは自分が自由に使えるお金があるでしょう。しかし、30歳を過ぎれば、大抵の人が結婚しています。結婚しない人も増えてきてはいますが、マクロの視点から見て、考慮すべきと言えるほどではないでしょう。
現代の日本ではまだ、結婚して子供ができれば、それだけで極端に生活が困窮します。30歳を過ぎて独身なら、自由に使えるお金は、月10万円から20万円に増えているかもしれません。しかし結婚してしまえば、自由に使えるお金などほとんど残りません。
つまり、いくら大人向けの街を作ろうとしても、肝心の大人たちは全然お金を持っていないのです。ものが売れなければ資本主義社会は成立しません。
だから、子供を持った夫婦への援助を手厚くするか、あるいは子供を産まないという選択をする人が極端に増えない限り、大人向けの街は成立しないのです。後者は子供が減るという大きな問題が起こりますから、現実的に考えて前者しかあり得ないでしょう。そして、独身の人と子供のいる人では経済的に圧倒的な差があります。無職でニート寸前の僕ですら、子供が3人いる家庭の父親と比べりゃ自由に使えるお金が多いです。これだけの甚大な差を補助などで補うには限界があります。
つまり、無駄なのです。