キーワード登録に関する議論

僕に対する反論なのかどうか、リンクされていないのではっきりしませんが、http://d.hatena.ne.jp/Ria_moonlight/20060127#p1で言及されていたようなので紹介します。トラックバックができなかったので、コメントで代用させていただきました。

一般性

一般性があるかどうかは、個人で判断するのはきわめて難しい問題です。10人の人がいて、そのうち少なくとも7、8人が一般的であると思っていないと、一般的であるとは言えないからです。はてなのキーワードの場合はかなりニッチな話題もありますが、それにしたってキーワードとして適切なラインはせいぜい2割*1でしょう。しかし、今回の場合は、言及されている日記の中に、今回のキーワードの意味で言及されている日記はほとんど見られませんでした。誤爆しやすい二文字のキーワードの場合、これは許容しがたいレベルでしょう。誤爆さえしなければ、誰も知らないようなキーワードであっても問題はないと言えます。しかし、今回はそうではありません。

捕捉

この場合、特定の誰かの日記において捕捉されるということは想定していません。はてなキーワードはてなのもの*2なので、特定の誰かの利害だけが優先されることはないからです。だから、誰かの日記で使われる言葉が理解できないのであれば、注釈を用いるか、はてなグループを用いて説明すべきです。そもそも、リンクなど使わずに日本語を使って説明するのが一番いいでしょう。
はてなキーワードは、多くの人によって編集される百科事典の性質も持ちますが、その一方で、同じ話題を捕捉するという役割もあります。今回のキーワードの場合、誤爆がきわめて多いために、この目的のために役に立っていません。

その他

あえて話題のキーワードを避けてみました。どのキーワードに対しても言えることだということを示すためです。今回のキーワードが気になったのは、たまたまリンクされていて、それが僕の意図した意味と異なっていたからであって、それ以外の理由はありません。
理解できないとおっしゃるのは、僕の文章力が欠ける部分があるのでしょう。それならば、理由を示していただけると、建設的な議論につながって良いと思います。十分な推敲を重ねたとは思っていませんが、僕はそれなりの理由を示したつもりです。

おまけ

以降はあくまでおまけです。単なる感想であり、蛇足と言ってもいいでしょう。言いたいことは上段までで言い尽くしています。
まず、僕の意見や行動に対する批判をするなら、リンクなりトラックバックなりの手段で伝えるべきではないでしょうか。僕はたまたまキーワードの編集履歴のIDからたどることができましたが、誰もがこんなことをするとは思えません。おそらく、批判を僕に伝える意図はなかったのでしょう。
もし僕に批判の意図を伝えるつもりがなかったのなら、こちらの素性を隠して一方的な批判をすべきではありません。片方だけの一方的な意見を見ても、読者には理解できないからです。理解できない文章ほど無意味なものはないでしょう。前にも述べましたが、理解不能な文章を並べて自己満足をするということは確かにあるでしょうし、僕もしています。しかし自己満足は、はてなキーワードといういわば公共の財産が関わる問題においてするべきことではありません。
また、僕の意見に一般性が欠けていると記されています。しかし、記された文章を読む限りでは、上記の記事もまた、客観的であるとは言えません。
根拠としてあげられているのは以下の通りです。

  1. テレビ欄や雑誌で使われている
  2. ファンでなくても定着している

テレビ欄や雑誌で使われているからと言って、それが一般的であることの根拠にはなり得ません。テレビ欄は紙面の制約が厳しく、一般的でなくても略語が使われる傾向にあります。また、雑誌はそもそも一般向けでないものが多くあります。アーティストの話題が取り上げられる雑誌というと、普通は音楽ファン向けの音楽情報誌でしょう。ただし、この点に関しては、単に僕が無知である可能性もあります。
しかし、ファンでなくても定着しているという点に関しては、疑問を抱かざるを得ません。第一に、それほど定着している言葉が、21対1*3というリンクスコアになるものでしょうか。この点に関しては、投票した人が「知ってはいるが、リンクされたくない」と考えたということも言えます。しかし、その理由であっても同じことです。多くの人が必要ないと感じているということだからです。第二に、それほど定着しているのであれば、例え僕が無知であっても知っていなければならないはずです。専門家だけが知っている言葉は定着しているとは言えません。
例を示しましょう。例えば、ロジスティクスは日本人の常識だと、僕が強弁したとしたらどうでしょうか。サプライチェーンマネジメントは一般教養として知っておくべきだと主張したらどうでしょうか。ビジネスマン、特に営業関連の人にとって、これらの言葉は常識です。あるいは、常識となりつつあります。しかし、一般的には同意しがたいと思われます。ロジスティクスに関する本は、割と小さな本屋でも見つけることができます。また、google:ケミ]の検索結果は163000件であり、ザッと見る限り、そのうち半数程度が、化学のChemistryの意味です。同じ言葉ですが、アーティストを意味していないので、意味内容はまったく異なります。アーティストのケミの意味では、最初の100件のうち6件だけでした。それに対して[google:ロジスティクスの検索結果は610000件であり、そのほとんどが流通に関連する意味であることからも、この事例がそれほど不適切でないことがうかがえるでしょう。会社名にしている企業が多いからということが言えますが、会社名として採用されること自体、その言葉の一般性を示しています。しかし、それを日本人全体に広げようとするところに無理があるのです。一部で一般的であっても、誰しもにとって一般的であるとは言えません。
ただし、上でも述べたように、一般性は大きな問題にはなり得ません。ごく一部の人しか知らないキーワードであっても、いや、だからこそキーワードとして登録すべきだと言えます。問題なのは、キーワードの捕捉です。補足ではなくて捕捉です。つかまえてとらえることです。おぎなってたすことではありません。
補足の目的ではてなキーワードを使うなんて冗談じゃありません。そんな目的なら注釈を使ってください。他人を巻き込む必要はまったくないでしょう。他のキーワードならともかく、二文字キーワードはまったく関係のない言葉が多くヒットするため、多くの人に影響する可能性があります。したがって、登録はより慎重にすべきです。少なくとも、自分一人の記事に対する説明文として登録すべきではありません。
まあ、平たく言えば、迷惑だからやめてほしい、ってことです。幸い、登録者以外すべての人に不要と判断されているので、リンクスコアがきわめて低く、僕自身に影響することはありません。しかし、多くの人の記事にリンクが現れて邪魔になります。

ついでに関連するキーワード

keyword:「ケミ」に今回の議論に関連するコメントがついています。
再登録されてから半年経過しているからOKとのことですが、これは、迷惑していても誰も手を出さなかっただけかも知れません。例え間違っていても、誰も修正しなければ事態は進展します。変わらないことを理由にすべきではありません。

肝心の用途について

naecoelさんが確認したとおっしゃっていただけで、自分自身の目で見ていなかったのでちょっと見てみました。
で、驚きました。ゲームの意味でのケミという言葉を使う人は多いのですね。ゲームの意味でのケミは一般的でないという意見は撤回した方が良さそうです。ケミ、あるいはアルケミという言葉で捕捉されている人は、半数以上にはなるようです。keyword:ケミですね。
それと、この議論は前からなされていて、すでに解決策も示されているようです。keyword:リスト::アーティストのニックネームです。ちゃんと「ケミ」も登録されていますね。

*1:根拠はありません。しかし、僕はこの感覚が「一般的」であろうと思っています。

*2:規約や関連するキーワードで記述されているので、ここでは、はてなキーワードの所有権に関しては割愛します。

*3:僕自身の投票はのぞいた数値です。また、キーワード登録者の数値は含まれた数値です。