テレビ地上波のデジタル化

最近、テレビの地上波放送のデジタル化に関する話題をよく聞きます。
ここのところは、よくマイナス面について耳にします。テレビを買い換える手間があったり、テレビ局側で膨大な設備投資が必要だったりするそうです。その一方で、番組の質は明らかに低下傾向にあり、それを改善できるだけの予算の余裕はないそうです。
それをおしてまでやらなければならない理由とは何なのでしょうか。
一番の理由は、おそらく電波の不足だと思います。デジタル化によって、限られた帯域幅でも効率よく、高画質の映像を送れるようになるため、空いた帯域で他のことができるということですね。電波の有用性は、改めて強調するまでもありません。これは確かに重要なことです。しかし、この他に説得力のある根拠がないのです。果たして、これだけの根拠で、こんなにも問題の多い地上波のデジタル化を進めるべきなのでしょうか。地上波を効率よく使うことによって電波をうまく使えるようになったとしても、テレビ自体が見られなくなってしまっては、関係者にとっては問題なのではないでしょうか。
しかし、考えてもみれば、利用者にとってはそれほどの問題ではありません。むしろ、現在のテレビは寡占の状態にあるとも言えます。この機会に、改めてテレビについて問い直すことは重要なことかも知れません。