質問のマナー

ここでの質問とは、インターネット上での質問を指します。
僕は昔から、割と質問に答えるのが好きで、結構いろいろ教える機会が多いのですが、やっぱりインターネットは何かと特殊です。
一番特殊なのは、とにかく質問がしやすいことです。なんせ、適当な掲示板に適当に書くだけでとりあえず質問できてしまいます。そのため、自称初心者による意味不明な質問がそこらじゅうにあふれかえり、さまざまな対策が練られています。
はてなも、その一つでしょう。そもそも、質問に回答するときに一番よく言われることは「なんで何ももらえないのにこんなわけの分からない質問に答えなければならないのか」ということでしょう。逆に言えば、対価さえもらえるのであれば、それなりにいい加減な質問があったっていいわけです。その点をうまくついたサービスなのではないでしょうか。
しかし、はてなは例外的な存在です。普通は、インターネットでの質問と言えば、なんの対価も得られないのが普通です。質問者からのお礼すらないのが当たり前とも言える、少々悲しい状況だったりします。そんな中、答える人はどうしても殺伐としてきます。「質問の意味が分からない」、「ググれ」という対応が多くなってくるのです。
そして、このような対応がよく批判されます。お前はそんなにえらいのか、ということですね。しかし、これはこれで、貴重なアドバイスとなっています。なぜなら、質問文の意味を分かるように推敲すれば、それだけで問題内容がよく把握できるようになります。問題をはっきりさせれば、問題は半分解決したようなものです。このことは、社会人の必須スキルとして「問題発見能力」ということが言われていることからも明らかでしょう。問題を具体化することは、それ自体が問題解決への経路なのです。
そして「ググれ」という言葉ですが、そもそも言葉の意味自体を理解していないのならともかくとして、Googleで検索するという意味だと分かれば、これほど簡単、かつ効果的な調査方法は他になかなかありません。少なくとも、インターネットを利用してものを調べるのであれば、おそらく簡単な手段では現時点で最速と言えるでしょう。
いずれにせよ、回答者は、回答そのものを指摘することはしていませんが、回答にたどり着くために的確なアドバイスをしていることになります。むやみに批判するのではなく、一度、自分の手で調べてみてはいかがでしょうか。人に聞くより早い場合が多くありますし、何より、調べるという能力は社会人として重要な技術なのですから。