第14回 「クラス連絡網が作れない」――各地で起こる個人情報の狂騒 〜保護法への視点が間違っている〜

個人情報保護法に関して、いろいろと問題が起こっているようです。
僕も先日、ちょっと変な体験をしました。ウィルコムからJ:COM MOBILEに乗り換えようと思ったのですが、この両者には変わった関係があります。というのも、サービスを実際に提供しているのはどちらもウィルコムであり、J:COM Mobileってのは単なるブランドに過ぎないという実態があるのです。だったら乗り換える必要などないではないかと思われそうですが、その理由は簡単です。単に、乗り換えた方が安いのです。
さて、そんなわけで少々ややこしい状況にあり、しかもこの乗換、2006年の5月に始まったばかりで、ウェブなどにほとんど情報が出回っていません。また、どちらにせよウィルコムということでほとんどやろうと思う人がいないようです。そんなこんなで、具体的な状況が良く分からなかったのです。例えば、僕はこれまで73ヶ月にわたってウィルコムを利用してきたので、当然、長期割引の対象になっています。J:COM Mobileは定額プランだけなので長期割引の対象にはならないのですが、それでも契約期間は引き継がれるのか、とかですね。
ちなみに、契約期間は引き継がれ、事務契約手数料などは特になし、1年契約をしていても解約手数料はかからないということらしいです。要するに、書類を送るだけで契約変更が完了するということです。また、J:COM Mobileを利用すると、J:COM Mobile専用のWX300Kが買えると言われていますが、ウィルコムからの契約変更の場合、J:COM Mobile版のWX300Kは買えません。
さて、そんなこんなで非常にややこしいことになっていたので、J:COMウィルコムに何度か問い合わせの電話をかけたのです。こんなニッチな話題、当然のことながら自動応答では対応されていませんでしたので、オペレータにかけたわけです。
ようやく本題です。ここで、僕は電話をかけるたびに、名前や電話番号を相手に言わなければならなかったのです。これって変じゃないでしょうか。僕は番号を通知してかけていますから、番号なんか聞かなくても分かるはずです。また、ウィルコムの電話を使ってウィルコムにかけているわけですから、電話番号さえあれば、そこから他の情報も一通り引き出せるはずです。にもかかわらず、わざわざ尋ねてくるのです。なぜかと思えば、やはり個人情報保護法の問題でした。
この程度ならまだたいした問題ではありません。しかし、どこへ行ってもこのようなことが繰り返されると、利用者はどんどん不便になっていきます。何より、余計な対応でオペレータの時間を食うわけですから、その間オペレータの対応を待っている人にとってはろくでもないことです。
まあ、こんなことを言っていられるのも、僕が個人情報に頓着しない性格であるというのが大きいのかもしれませんが…。女性だったりしたら、こんなこと言っていられないのかもしれませんね。