朝日新聞の問題

どうも朝日新聞に対する批判を見ていると違和感を感じます。
言っていることは基本的に正しいのですが、何かがずれているような気がしていました。で、ついにその正体に思い当たりました。
それは、軽視することと無視することを同一視しているということです。朝日新聞が行っているのは、基本的に日本の国益を無視しているということだと思います。似ているようですが、これは軽視することとは違います。日本と比べて中国の方が大事だ、と相対的に述べているのではなく、単に中国が大事だと言っているに過ぎないということです。
これは、むしろ軽視するよりも大きな問題ではないかと思います。日本にある新聞社であるにもかかわらず、日本のことを考えずに世界のことだけを論じているからです。
ここで問題にすべきなのは、朝日新聞が偏向しているとかそういうことではありません。物事を論じるときに、自分たちの立場という基準とすべき事柄を忘れていると言うことです。すなわち、論じる能力のなさを問題とすべきです。
だから、朝日新聞にすべき批判は「日本の国益を考えよ」ということではありません。「立場を明確にして論じよ」ということでしょう。まあ、日本人だろうが中国人だろうが、同じ地球に生きる人間であることは確かですが、そういう立場の議論は、新聞社がやることではないでしょう。