DHMOの具体的な応用例

権利を犯されることを望む親【GTA3&VICE CITY】 | せんだって日記 - 楽天ブログという記事を読みました。僕の知る限りで、かなり批判の声が大きい、残虐ゲーム規制批判についてです。初めに立場を明らかにしておくと、僕も残虐ゲームの規制には反対です。基本的に規制ってのは必要があってするべきであって、「良識に照らして不適当」なんて主観的な理由で行うべきではないと思うのです。表現の自由うんぬんっていう大げさな言い方も、できないことはありませんが。まあ、僕はもう23歳だし、対象となったゲーム自体はどうでもいいのですが、「良識ある大人から見て好ましくない」なんて理由で規制されるのは納得できないものがあります。
さて、それで気になった記述についてです。ちょっと引用します。

この規制は、県職員のプレイを録画したビデオの、ことさら残虐なシーンだけをつまんで作った、たった10分程度の諮問用プロモビデオを、予想通りにも「残虐」「有害」「影響がありそう」と委員さまが白髪頭並べて進んだもんで、同じ時間プレイしたら絶対に感想は違ってたろう、いわば操作された印象による、規制ありきのプロセスで成り立った、うさんくさいにも程がある穴あきの規制だ。

この、ことさら残虐なシーンだけをつまんで作ったという記述が大変気になります。これこそ、DHMOの考え方です。もっとも、僕は中身に関わらず規制すること自体に反対なので、僕個人の考えから言えば手続き以前の問題なのですが、それにしたってこのやり方はきわめて問題です。DHMOは無害なものを有害に思わせようとしているため、若干記述に無理がある部分があります。とにかく状況を限定しなければ、無害なものを有害に見せかけることはできません。一方、もともと残虐性の高いものをより残虐に見せるのは、無から有を作るよりも簡単です。より恣意的な操作の入る余地が大きいと言えるでしょう。